長澤を想うモッサの気持ちと、彼女が俺を想ってくれていたときの気持ちが重なっているんだ。
俺が2人の立場だったら・・・・。
きっと言う。
望みが1パーセントもなくても、報われなくても、言わないで後悔するよりはずっといい。
それさえもできていない今の俺は相当情けないわけだけれど・・・・。
さっと涙を拭って顔を上げた梅村綾は、短く息を吐いて言う。
「でも、未来さんは“うん”って言ったんです。その気持ちも分かるから、綾辛くて・・・・」
誰もがみんな、思い詰めている。
長澤も、モッサも、梅村綾も、そして俺も、迷路に迷い込んだみたいに出口が見つからない。
麻紀や歩美だって、きっと相当思い詰めていたのだと思う。
全部俺のせいだ・・・・。
「ごめん」
それしか今は言葉が出てこない。
「謝るくらいならなんでっ・・・・!モッサ君も綾も、登坂さんと未来さんだから笑ってお祝いしようと思ってたのに!」
「・・・・ごめん」
梅村綾の大きな涙声と俺の小さなごめんが静かな事務所に響いた。


