普段、積極的に外食にも行かないし、居酒屋はもっと行かない。
だから、どれを頼むか決められないくらいならハズレのないメニューを頼んだほうがいいと思っただけなのに・・・・。
「笑わなくてもいいでしょ」
と、ついつい反抗してしまう。
だって、バカにされたような気が・・・・しないでもないんだもん。
「ごめんごめん。かわいいなーと思ってさ。長澤らしいよ」
「どうだか」
取ってつけたような“かわいい”なんて嬉しくないもんね。
ふん、だ。
でも、口で言うほど怒っているわけじゃないし、むしろ楽しい気持ちが勝っている。
たかがメニューくらいではしゃげるあたし自身に、復活したなと感じられて嬉しいんだ。
モッサ君がいなかったらまだ笑えなかったかもしれない。
そう思うと感謝してもしきれないくらい“ありがとう”の言葉が浮かんでくる。
お酒が運ばれて料理が揃って、食事をしている間もあたしはずっと笑っていて。
お酒が入ったこともあって、今日1日の緊張はいつの間にかなくなっていた。


