それが妥当だと思うし、麻紀もそれを望んでいることは確かだ。
でも、歩美と電話をしたときから想像していただけに・・・・切ない。
「どうしたの?」
黙ったままコーヒーを見つめている俺に麻紀が気遣わしげに聞く。
「“当たり前だ”とか“なんでもっと早く別れないんだ”とか、誠治なら言うと思ったんだけど」
「あ、いや・・・・そうだな」
「??」
麻紀は首をかしげた。
麻紀の前で歯切れが悪くなるのは大抵がくだらないことだった。
羽目を外して飲み過ぎた翌朝や、ケンカをしてしまったときとか。
だから麻紀はどうして今俺がそうなったのかが分からないでいる。
「麻紀がそう決めたなら間違いないよ。早く見切りをつけて、楽になったほうがいい」
「うん。ありがとう」
「いや」
俺が笑うと、麻紀も笑った。
“別れる”という結論まで話し終えてすっきりしたのだろう、麻紀の顔は会ったときより晴れやかだった。
そのあと、食欲がわいてきたと言う麻紀と久しぶりに食事をした。
でも・・・・。


