◇未来side.*:・゚
登坂さんの部屋を出たあと、晩ご飯もまだだったことに気づいたあたしは、これから作るのも面倒でコンビニへ行くことにした。
極力自分で作ることにしているけど、さすがに11時を回ってからの料理はやる気が起きなくて。
今日は簡単に済ませよう・・・・ちょっとしたさぼり魔が顔を出した。
「それにしても、やっぱり登坂さんに相談してよかったなぁ」
コンビニへ行く道すがら、自然とそんな独り言が出る。
好きな人が尊敬できる人っていいなぁ、なんて思う。
登坂さんのおかげで、溜まっていた胸の中のモヤモヤが消えた。
噂話はなくならないものかもしれないけど、せめて今の職場ではなくしたい・・・・。
その思いを真剣に聞いてくれた登坂さんを、あたしはまた一段と好きになった。
「あっ、でもどうしよう・・・・。登坂さんの部屋、入っちゃったよ、あたし・・・・」
さっきまでは普通に部屋にいたけど、少し経った今では顔から火が出るくらい恥ずかしい。
好きな人の部屋に1時間以上もいたんだ、あたし。


