「ごめん。お待たせ・・・・」

「ちょっとぉ!なんでバスタオルで隠すんですかぁ!綾だけ気合い入ってるみたいで嫌です!!」


結局、全身をバスタオルで巻いた姿で更衣室のドアを開けた。

当然、その姿を見て、綾ちゃんはバスタオルを取ろうとして。


「待って待って!日焼け止め!日焼け止めまだ塗ってないから!」

「もぉ!! 恥ずかしがってたら海で遊べませんよ?」

「うん、塗ったら取るから・・・・」


と、とっさに嘘をついた。

確かに綾ちゃんの言う通り。

でも、もう少し心の準備をしないとバスタオルは取れないのよ、綾ちゃん。分かって・・・・。


「じゃあ、登坂さんたちが待ってるから早く戻りましょ!塗ったら絶対ですよ!」

「・・・・はい」


綾ちゃんは腑に落ちない表情で駐車場のほうへ向かう。

その後ろをついていくあたしは、どこか挙動不審。タオルで顔を隠したりで、恥ずかしさが全然抜けなかった。

昼間の太陽が顔と少し出た肩をジリジリと焼く。

この熱で開放的になれたらいいのに・・・・なんて思った。