それから10分───・・。
「はい、到着です〜!お疲れさまでしたぁ♪」
「あぁ」
モッサと並んで、俺を乗せた梅村綾の車も駐車場に着いた。
車を降りると、外の空気にいくぶん気持ちがすっきりする。
波の音、カモメの鳴き声、遠くの海上を優雅に進む遊覧船、サーファーの姿もちらほら見えた。
隣の車からは長澤も降り、気持ちよさそうに髪やワンピースの裾を海風になびかせていた。
「海、すっごく綺麗ですね♪ 来てよかったぁ」
俺の横に立った梅村綾が、大きく伸びをしながら言う。
かと思えば・・・・。
「未来さん!早く水着になりましょうよ♪ ほら、あっちに更衣室がありますよ!!」
「あ、ちょっと・・・・!」
どこにそんなパワーがあるのか、長澤に駆け寄ってそう催促する。
長澤は、足場の悪いじゃり道を引っぱられるままについていく。
その対照的な2人をしばし見送ると、俺はまた海に目を戻した。
「あ、あの・・・・」
すると隣の奴が話しかけてきた。俺の天敵、モッサの奴が。


