残りの2人は二の次。
とにかく、長澤が快適に車に乗れたらいいと思って深夜のコンビニに走ったんだ。
それが、今日になっていざ蓋を開けてみればこんな有様。
“たかがこんなことで・・・・”と冷静な自分もいるが、正直、ふてくされないほうがおかしい。
「はぁ・・・・」
もう一度長いため息をつくと、俺は車の揺れにただ身を任せた。
それからしばらくすると、その揺れに眠気を誘われた。
慢性的な寝不足で、しかも昨日はほとんど眠れなかった俺は、いつの間にか眠ってしまった。
目が覚めたときにはずいぶん景色が変わっていて、開いた窓からは海の匂いがかすかにした。
「あ、起きましたぁ? もうすぐ海に着きますよ♪」
それに気づいた梅村綾は、チラッと俺を見てそう言う。
寝るつもりはなかったが、どうやら本当に寝てしまったらしい。
「あぁ、そう」
「はい!もうちょっと待ってくださいね♪ あと10分くらい」
「別に待ってない」
でも、眠気は冷めてもイライラはすっきりしなかった。


