“つい”そう言ってしまうと、モッサ君は長いため息をついた。
諦めたような、どうにでもなれ的な・・・・そんなため息。
「ごめんって、モッサ君。明日はちゃんとフォローするから」
『どうだか』
「本当だって!」
どうやら“つい”にだいぶ深手を負ったらしいモッサ君。すねて口数が少なくなってしまった。
反対に、あたしはなんとか機嫌を取ろうと頑張ったんだけど・・・・。
『ふ〜ん』
そう冷たく言われる始末。
バカだなぁ、あたしって・・・・。
また休日の登坂さんが見られることに浮かれちゃって、モッサ君の気持ちまで考えられなかった。
“子どもだなぁ”って、なんだか悲しくなってくる。
すると・・・・。
『あれ? 本気で怒ったと思ってんの? 冗談だって!楽しみにしてるから!』
「えっ!? 怒ってないの?」
『ふっ。素直すぎるんだよ、長澤は。“つい”からかいたくなるんだよな〜』
「・・・・!」
と、こんな仕返しが待っていた。
やっぱりあたし、子どもだ・・・・。