あたしたちが料理を楽しんだお店は、地元の食材だけを使ったこだわりのレストラン。
シェフは本場で修行をした一流の腕を持った職人・・・・という。
創作料理のお店でもあって、地元の人はもちろん、遠方からもわざわざ足を運ぶ人もいるくらい。
予約を取るのも難しく、お値段も高めではあるけど、それを差し引いてもすごく満足できた。
入ってみたいなぁと思っていた憧れのレストランだったから、この機会に奮発しちゃった。
「本当は登坂さんと一緒に来たくてチェックしてたんでしょ〜?」
帰り道、ワインボトルを半分以上空けた小百合が上機嫌であたしの腕をツンツンつつく。
酔っていても勘は鋭い・・・・。
「いいじゃん、別に!」
「図星だぁ!私で下調べ?」
「・・・・うっ」
「気が早いねぇ、未来は♪」
・・・・またまた図星。
どこまで小百合は鋭いんだか。
でも、実はそうなんだよね。
登坂さんと来れたらいいなって、ずっと前から思っていたんだ。
たったの1度でいいから・・・・。


