◆誠治side.*:・゚
───なんだ? 向こうが騒がしいみたいだが・・・・。
俺は今日、久しぶりの休日に久しぶりに出かけていた。
昼辺りまで寝るつもりだったが、こう暑いと目が覚めてしまう。
何もしない休みもつまらないと思った俺は、服でも見ようとブラブラしていた。
するとそこに・・・・。
「小百合のバカっ!一緒に水着選ぶって言ってくれたじゃん!鍵、返してよ!」
なにやら、聞き覚えのある声と見覚えのある姿が。
・・・・長澤か!?
「うるさいなぁ。未来の優柔不断につき合うのは疲れたの!私は早くベッドに横になりたいの!」
「ひどいよ〜!」
・・・・長澤だ。
スーツケースを持った友だちらしき人も“未来”と言ったし、間違いなさそうだ。
でもなんでだ? 長澤と休みがかぶったっけ? 俺。
と考えている間に、友だちはスーツケースをガラガラ引いて颯爽と歩き去っていく。
残された長澤は、追いかけることを諦めたのか、見るからにしょぼくれている。
友だち・・・・だよな?


