あたしは思わず小百合の後ろに隠れて小さくなった。
小百合は“何? 何?”と、辺りをキョロキョロ見渡す。
・・・・なんでこんなときに登坂さんを見つけちゃうのよ、あたし!!
すると、一呼吸おいた小百合が顔だけクルッとあたしに向けた。
その顔は本当にニヤニヤ・・・・。
「はっは〜ん♪ 今一番会いたい人が現れたな? 未来って分かりやすいねぇ」
「違うよっ!」
と、必死に首を振るあたし。
だけど・・・・。
「隠すな隠すな!未来ももう23歳になったんでしょ? ここらで大人を見せてきなさい♪」
ドンッ!
「・・・・痛っ!」
小百合に思いきり腰を押されたあたしは、危うく前のめりに転びそうになった。
腰をさすりながら振り返ると、そこにはにんまりした小百合と手にキラキラ光るもの・・・・。
「なぜか私、未来の部屋を知ってるんだな〜♪ 2人で休日をゆっくり味わっておいで!」
「えっ!? なんで!?」
「それじゃあ、私はこれで♪」
・・・・あたしの部屋の鍵〜!!


