とにかく、小百合の機嫌も少しは良くなったみたいで一安心。

とりあえず冷たいものでも飲もうということで、あたしたちは近くのカフェへ入ることにした。





「それにしてもさぁ、なんか未来ってちょっと変わったよね」


アイスコーヒーを飲んで一息ついた小百合が、あたしの顔をまじまじと見ながら聞く。


「えっ?」

「まぁ、気の弱いところは相変わらずだけど、自分から“好き”って言うのを聞いて、大人になったなぁ〜って」

「・・・・あれは」

「ん?」


さらに顔を近づける小百合。

あたしは急に恥ずかしくなって、視線を避けるように下を向いた。

それからぼそぼそと口を開く。


「あれは・・・・言わなきゃ伝わらないことだってあるでしょ? 小百合を相手に予行演習を、と・・・・」


ガチャンッ!


「・・・・告白するつもりなの!?」


小百合はとんでもなく驚いたみたいで、危うく自分のグラスを倒しそうになった。

おまけに店内に響くくらいの大きな声を出して、目をクリクリさせてそう聞いた。