分かっていたんだ、分かっては。でも、一応・・・・ね。
合コンのときに嫌っていうほど味わったんだ、あたし。
綾ちゃんは、一度言いだしたらほかの人が何と言おうと曲げない。
そういう子なんだ、って・・・・。
「じゃあ、どうするの?」
あたしは8割方諦めて聞いた。
「ん? ふふ〜ん♪ 大丈夫ですって、綾に任せてください!」
・・・・それが心配なんだけどな。
絶対に行く気なんだ、綾ちゃん。
どうにかして4人で休みを合わせて、海に行って登坂さんに水着を見せたいんだね。
また印をつけた雑誌のページに目を戻した綾ちゃんは、太陽が眩しがるくらいの笑顔だった。
・・・・小百合、あたしの想いは行方不明になりそうだよ。
どうしたらいい?


