「登坂さん、飲みすぎですよぉ。そろそろ綾と同じの飲みましょうよぉ、ウーロン茶♪」
「・・・・ビール」
「もぉ〜。明日、二日酔いになっても知りませんよ、綾」
「いいからビール」
「仕方ないなぁ。じゃあ、酔いつぶれたら綾が介抱しますね♪」
「勝手にしろ」
だから俺は、とにかく酔っ払ってしまいたかった。明日目が覚めたら記憶が無いくらいに・・・・。
そうして、梅村綾が差し出したウーロン茶を押し退けてビールを流し込んだ。
怒り・・・・はもちろんある。
梅村綾の執拗なまでの世話の焼き方、長澤が連れてきた男。
俺は許可なんてしていない。
でも、同時に悲しくもあった。
あの“モッサ”とかいう男と親しげに話す長澤は、俺と話すときとは違った顔をしていたから。
あぁ、俺じゃないんだな・・・・。
そう思った。
モッサは俺が知らない長澤を知っている・・・・どうにもならないことだが、それが妙に悲しかった。
あの2人にしか分からない共通の話題で盛り上がる姿を見ると、胸が張り裂けそうだった。


