◆誠治side.*:・゚
なんでこうなっちまったんだ。
ただ俺は、長澤の誕生日を祝ってやりたかっただけなのに・・・・。
あの日ガッツポーズをした俺は、今日はどこにもいなかった。
「皆さん、はいっ!注目で〜す!この人が未来さんの彼氏候補のモッサ君で〜す♪」
誰だよ、それ。
なんだよ、そのあだ名。
“彼氏候補”ってなんだよ・・・・。
蓋を開けてみれば、誘ってもいない梅村綾がなぜか場を仕切り、長澤は男を呼んでいた。
このふざけたあだ名の男が、前に梅村綾が言った奴であり、雨の日に長澤が急いで会いに行った奴。
きっとそうなんだろうと思った。
「登坂さん♪ サラダがいいですかぁ? それともビールがいいですかぁ?」
「・・・・なんでもいい」
俺の隣には梅村綾がうっとうしいくらいに付いて、余計な世話を焼こうとしていた。
“なんでもいい”と答えたが、俺が言いたかったのは・・・・。
“どうでもいい”
その一言だった。
全部がどうでもよかった。


