何も代わり映えのしないような毎日だけど、その中でも俺は満足しているし幸せを感じている。

若干24歳で人生を語るなよ、と自分でも突っ込みたくなるが、本当にそうなんだから仕方がない。

すると・・・・。


───プップー!


「やべっ!」


いつの間にか信号が青に変わっていたらしく、それに気づかなかった俺は後ろの車にクラクションを鳴らされてしまった。

慌てハンドルを握り直し、アクセルを踏んで車を発進させる。


「・・・・アホ」


くわえ煙草で自分に突っ込む俺。

麻紀のこととなると、どうも時間も忘れて考え込む癖ができてしまったらしい。

・・・・まぁ、二十歳のときからのつき合いだから、そうなるのも仕方のないことか。

そう、自分に言い訳をしてみた。










「ただいまー」


それから5分後、にやける顔をなんとか隠しながら、俺は麻紀が待つ部屋へと帰った。


「おかえり。ご飯は?」

「食べてきたよ。残り物の惣菜弁当だけどな」

「そっか」

「おぅ」