「ここ、俺んち」

にっこりと笑顔で私に言う

「…だから何?」

「まぁ、上がってお茶でも飲んでってよ」

「は?」

男の人は腕をつかんだまま家に入って行く

玄関を開けると

パルという犬が一目散に部屋の中に消えていった

男の人は腕を掴んだまま、靴を脱ぎ

部屋にあがる

私は靴を履いたまま部屋にあがった

畳が汚れるのも気にせずに

男の人はどんどん奥へと進んでいく

居間らしきとこまでくると

私の手を離した

「タオル取ってくるね」

そういうと違う部屋のほうに歩いて行った

男の人が歩いてい行った方向から

犬が飛び出してきて

呆然と立つ私の隣に座った

まるで監視されてる?

逃げないように…