キーンコーンカーンコーン

「あ、鳴った!」
「俺達大体屋上に居るから暇なら来いよっ」
雄也サンに頭をポンと叩かれた春はほっぺが桜色になった。

新任の先生の一通り自己紹介を終えた後入学式の為に体育館へ行った。

相変わらず春とは一緒に居て。
あたしはこそっと春に聞いてみた。

「ねえ…雄也先輩とはどんな関係なの?」
「雄ちゃんとはーちゃんは幼なじみだよ」
「幼なじみ?昔から?」
「そう、お隣さんなの」

だからあんなに親しかったんだ。

「で?前から好きなんだ?」

「うん…でも怖くて告白はしてないんだあ」
「てかもうカップルみたいなもんじゃない?」
「違うよ!全く…」
確かにかっこいいと思うけどそこまでじゃなくない?
チャラそうだし(笑)


私が女の子と恋話するなんてミラクル!意外といけるじゃん、私。

そんな話をしていたらあっという間にすぐ入学式は終わった。
ぞろぞろと帰る生徒。
私達はその中を抜けてどこかへ向かっていた。

どこかって?
…知らないよ、春が私を引っ張ってるから。