気がつけばあっという間に
ジェットコースターに
乗車していた。

もちろん前には
春と雄也先輩。
私の隣には冬馬先輩。

「怖いなら手、繋いであげようか?ほら」
ひらひらと手を
差しのべる先輩。

でも私はそんな余裕
なんてなくて
いつもなら返してる
冬馬先輩の嫌味も
スルーしてしまった。


ガチガチに固まる
私を乗せながら
ジェットコースターは
発車してしまった。

「いってらっしゃーい」
スタッフのお姉さんが
手を振っている。

カチカチカチカチ…
ジェットコースターは
どんどん上に
上がっていく。
何度だよ、これ!
ほぼ直角じゃん…

ガクンッ

頂点に来た所で
当たり前だけど
真っ逆さまに落ちた。