他のヴァンパイヤは全員目を見張ったが、キングロスの行動を見て納得した。

――この方はキングロス様の   だ――

みんなそれを確認すると、今の状況を忘れたかのように由沙に話し掛け始めた。


《キングロスってユサの前だとどんな感じなの?》

《この前大学の近くでおいしそうなカフェみつけたのよ》


他と同じように由沙もついつい自分の好きな話にのってしまった。


《え!?それって、デザートが有名なお店よね………………って、こんな状況じゃないわよね》

隣を仰ぎ見ながらいうとキングロスは

《まぁ……………ね》



とにこやかに言った。

途端に他の人達は服を整え。きちんと席に座りなおした。




《さぁ由沙これからが本題だよ》


部屋がいっそう寒く感じた。