《ねぇキング、空間まで遮断する必要あったの》


さっきまでは、午後の日差しが降り注ぐ暖かい部屋だったのだが、いまは窓が一つもなく在るのは応接セットだけだった。


《あぁ、ユサが戻ってきたら困るだろぅ?》

その目は些かも困るなんて目はしていなかった。


逆に楽しんでいて、その目は先ほどとは打って変わって真っ赤に染まっていた。


《それもそうだな、ユサはまだ何も知らないんだし》

《今知られて困る事でも?》


《あぁそれなんだが、体調が悪い見たいだっただろ、あれはどうも同族の仕業っぽくてな、さっき力を使った時に少々吸いとられてしまったよ》

《だから目が赤い訳だ。貴方様クラスがフィトごときにそんな成るはずがない。》

そう言い切ったクラウンの目も真っ赤に染まっていた。

《そう格上げするな、お前達だって、感じただけで目が真っ赤じゃないか》

《貴方様のように隠せはしませんでしたがね》


一同は笑っていたが、ピリピリとした空気が消える事はなかった。