扉は鍵が掛かって開かなかった


中から海斗の声がした


『翼、先に帰ってくれ』


「っ…なぜ!俺もいる…」


『司、すまない…』

「ああ」


司は俯いた翼の肩を叩き


「帰ろう」


翼は俯きながら拳を握りしめた


「海斗、翼は俺がついてる。後、ここの鍵置いていくから明日返してくれ」


『すまん、ありがとう…』