“俺がキライ・・・?”


膝を抱えて俯いていたのに、私の身体はグッと引き寄せられて。


見事なまでに、ヘンタイの手中に収まっている現在。




「それで、どうなんだ?」


「ちょ…、離して…!」


そんな私を嘲笑うように、さらにギュッと抱き締める力が強まった。



「ッ・・・」


不本意ながら、ドキドキ・バクバク煩い鼓動が止まらない。




ふわりと鼻腔を掠める、爽やかな香りも。


細身のようでいて、実は厚い胸板というのも。


簡単に私を引き寄せる、その腕の力強さだって。



ヘンタイの持つすべてが、ワナに思えて仕方ないのに・・・