なんで、いつもの私じゃいられないの…?



そんな私の反応を楽しむように、耳元にフッと吐息を掛けて来た。


まんまと悪戯に引っ掛かってしまい、ビクリと肩を揺らせば。




「一生オレのものだ…、未来の花嫁さん?」


「は…、はなっ…!?」


今度は降って湧いた言葉によって、一瞬にしてフリーズした私。



何言ってんの、このドヘンタイ…――



「そっ…、もう未月の未来は俺のものだから。

婚約するって“何度も”頷いてくれたしな?」


嫌味なほど綺麗に笑いながら、ワザと確認してくる周到さだ。