絢爛豪華な宮殿内には、まったく似つかわしくナイ。


異質すぎる雄叫びを、女性陣は出し続けているけど。



一番オカシイのは、公衆の面前でキスをする私たちだ・・・



「ふっ…、んっ…」


このヘンタイ…、一向にキスを止めようとしない。



まるで唇を堪能するかのように、穏やかな口づけで。


ヘンタイの温度に、すっかり翻弄されている状況。



舐めるように…、唇が触れているだけなのに。


これは羞恥からか…、それとも…――



すると突然に、ヘンタイの唇がスッと離れた。



「ッ、ハァ・・・」


解放された途端、私は先ず酸素を求める有様だけど。



変わらず身体の不自由継続中で、密着度に鼓動は治まらない。


全部、ヘンタイのせいで――!




「フッ、未月ちゃん感じた?」


「ッ――!」


ヘンタイ・セクハラ・色情魔…!



長時間でも呼吸が乱れてないのは、手慣れた証拠だし。


何よりこの笑い…、遊ばれてるよ…!