いや、まず打破しなきゃダメでしょう…!



「ちょ…、へん、んっ――」


“ヘンタイ”と呼びたくても、柔らかい感触はさらに深まって。


角度を変えられて、その温度にもっと染められていく…。



“逃げられないよ?”と、前置きしたヘンタイ。


確かに、意味を理解出来なかったけどさ。



何でヘンタイは、キスに行き着くワケ…!?




“ギャー、いやぁああ!”

“何なの、あの女…!”

“離れなさいよー!”


雄叫びにも似た女性陣の叫び声が、アチコチから響いてくる。



ちょ…ちょっと待て。


それだと紛れもなく、私が悪者ジャン…!




「んっ、もっ…、ンッー」


骨ばった指にガッチリ固定され、全く動けない顔。


それなら…と、身体を捩ろうと足掻いてるのに。


背中回された腕によって、しっかりキープされてるし。


地味に頑張ってるのに、まったく変化ナシ。



この状況を、一体どうしろと…!?