彼女は凄いと思った。
私は大好きだったけど…わからなかった。

いや…
大好きになればなるほど、わからなくなっていったんだ。


彼女は凄い。


『私聞く勇気がなくて…どうしたらいいと思う?』


私だって それが出来てたら こんなふうになってないよ。


恋をすれば誰だって惨めで苦しくて……
それでも手離したくなくって……
どうしたらわかんないものなんだからッ…


「わかんないケド…気になるなら確かめたら?」


私には出来ないケド…

確かめたら終わってしまうような気がして

出来なかったケド…


『そうだよね、いちいち悩んだって仕方ないよね。』


「う…うん」

彼女は そう言うと
軽い足取りで店を出ていった。


彼女は見た目とは遥かに違く、とてもたくましく強かった…


それが、とても羨ましくて切ない気持ちになった…