君との期待値


「琉花先生、留守って書いてあるのにいるなんて可笑しいよね。
紙剥がし忘れたのかな?」



「ああ。あれは俺が頼んだんだよ。誰にも見られないようにって」



「へー」



やけに、静かに感じる。


拓真と私の話声しか聞こえないくらいに。



なんか……緊張する。



誰かと久々に話すとこんなもんなのかな?



ちょっと、拓真が遠く感じる。



「で、用件って何?」



拓真に呼ばれた理由。



聞いといてあれだけど、本当に辞めるって言われたらどうしよう。



ずっと考えてたけと、引き止めるための言葉なんて上手くは浮かばなかった。