君との期待値


でも、この展開はおいしいかも。



上がった口角を隠すために、口元を軽く手で抑える。



普段偉そうな赤羽くんの弱みを握れるある意味チャンス。



恋愛系の話なら、きっと本性まるわかりだよ。



それに……元カノとか、ちょっと気になる。



「じゃあ、好きになったきっかけから話してもらおうか」



何で上から目線?



「それじゃ、赤羽くんにはどこが好きだったか教えてもらおうかな」



「亜姫が話したらな」



動揺しそうな質問を選んだのに、彼は意外と余裕そう。



くっ。
絶対慌てさせてやる。



それより……



私も先輩のこと話さなきゃならないんだ。



う~。
私の方が動揺しそう。