「ってかお前入学式出なくていいのかよ」



少年が初めて口を開いた。



これって……1年生と思われてる?



「あの……2年生だから」



「はあ?まじで?」



驚いたようなバカにしたような態度。



見えねーっとか言って笑ってる。



ムカッ。



少しイラつく。



「あなたこそ誰よ」



「関係ねーし」



少年は私に背を向けた。



そしてどんどん歩き出す。



「また……会えるかもな」



そう一言残して見えなくなった。



初めてみたときとは違うはっきりとした背中が妙に気になった。



私はしばらく、そこから動けずにいた。