夢は料理を作るは上手いけどお菓子作りはかなり下手だ。



見た目どころか味ももうこの世の物ではない。



藤くん、ご愁傷様です。



「そういえば、お姉ちゃん昨日リビングに携帯忘れてたよ」



夢が生クリームを泡立てている腕を止めて私を見る。



「朝からずっと鳴ってたから誰かから電話きてるよきっと」



電話……?



朝からかかってくるなんて珍しいな。



誰だろ。



私はご飯を食べ終えるとリビングへ向かった。



座布団の上に腰を下ろし、机の上に置かれた携帯を手にして画面を開いた。