無理矢理握らされたハンカチを慌てて押し返す。 「これ……」 「どうぞ。使って下さい」 「けど……」 「いいですから」 私の手を強く握らせて持たせようとする。 「……ありがとう」 とうとう私はお言葉に甘えて使うことにした。 借りたハンカチで涙を拭う。 少年は私の横に腰を降ろした。 誰だろう。 拭きながら、彼の横顔を眺める。 靴の色は赤羽くんと同じ色。 一年生? 私の名前を呼んでたから私のこと知ってるのかな? 泣いてるとこを見られた恥ずかしさよりも少年の存在が気になった。