これ以上ここにいたらもっと泣きそうで私はドアまで走った。
扉を開け、閉めるときにもう一度拓真を見る。
「拓真は何にも分かってないよ。
拓真なんか、大っ嫌い」
思い切りドアを閉める。
気持ちいいくらいドアは大きな音を立てて閉まった。
けれど、涙は止まらない。
もう、戻れないんだ。
一年以上も一緒に部活してたのに。
何で、いまさら一緒に部活出来ないの?
部活は止めないっていってた。
じゃあ、何が気に入らないのよ。
私……?
私のことが嫌いなの?
だったら……抱きしめたりしないでよ。
初めから、優しくなんてしないでよ。
バカ……。
バカ拓真。