「まぁいいや;;」

篠岡は辞書を受け取るとその場で叩いた。
その瞬間煙たくなる。


「「ォエ…;;」」

「ゲホッゴホッ」

有り得ねぇだろ;;






「まぁいちお…ゴホッ……ありがと…」

「あぁ…ゲホッゲホッ……ぅん」






2人の咳が止まって、しばらくすると篠岡は固まった。



「篠ぉ―…」



「大地!?」

「あぁー?」

遠くにいるクラスメイトに呼ばれて返事をした。



「電話」

「あ、あぁサンキュ…」

篠岡を気にしながら電話に近づくと、

「大地、辞書サンキューな。次返しに来るから」


と、逃げるように自分の教室へ歩いて行った。




「?」




最近の篠岡はおかしい。

なんだか調子狂うな……。