ゆさっゆさっ







何かに激しく


揺さ振られているような



気がした。


そしてすぐそばで

恭平の怯えた声が


聞こえた。



「冬ねぇ、起きてよ!」

「何か居るんだってば!!」

その声に

一気に目が覚めた。


あたしは布団から

飛び起きた。


「何?何処に???」


暗闇の中見つけた


恭平は今にも

倒れそうな顔をしている。
あたしも怖いのを

恭平に見せないように

しながらたずねた。

「どけに居るの?」

恭平は

かすかに呟いた。

「ベランダ」





あたしはゆっくりと




立ち上がった。