「今までごめん。
突き放すような事ばっかりして…」


あたしは楓くんの腕の中で首を振る。


「何度も…自分に言い聞かせたのに

やっぱ駄目だった。
志保しか考えられなかった。

…フラれたらどうしようかと思ったけど(笑)」


「あたしもだよ…!
どうしても楓くんの事しか考えられなくて…

楓くんには彼女がいるの……に…って

彼女はっ!?」



そうだよ!!


楓くんには彼女が……



「彼女…?
そんなんいねぇし(笑)

今、志保しか考えらんねぇって言ったばっかだろ?」


「えっ!?!?」


「あ〜まぁクラスの奴らには適当に答えてたからな…」


楓くんは苦笑しながら言った。