『あ!俺金曜も練習休みになったよ』 『そうなの?どうして?』 『顧問が出張だって、だから映画見に行こ?』 『映画って、ゆっくりしなくていいの?』 『うん、憂水観たがってたのあったじゃん、あれ観ようよ』 『でも、』 『行こーよ、俺も観たいし』 ――ねっ?決まり。 ニコリと屈託ない笑顔が向けられる。 全てで好きだと伝えてくれる絋哉に安心して。 微笑み返して願う。 ずっと、この時間が続いて欲しいと。