……どうしよう…やっぱり人前で歌うなんて無理だったかも… そう思っても、目の前のお客さんは期待をしているかのように拍手をしだす。 もう逃げられない… 覚悟を決めて、ギュッとマイクを握る。 ゆっくりとピアノのきれいな音が流れ出す。 そして私は大きく息を吸い、歌いはじめた。