トクン、トクンと心臓が動く。
楽しい時は楽しいリズムを、悲しい時は悲しいリズムを、正直に、正確に刻む。
勇人の話を聞いてから、由紀は胸の音ばかり聞いていた。
心が覚えてる恋しい気持ち。
それが刻まれてる気がして。
だけど勇人といても、他の誰かといても、鼓動は一定のリズムしか刻まない。
記憶がなくなるということは、自分が全てリセットされる事なのだと思い知らされる。
「好きだった事を思い出して、何がしたいんだろう…」
ふと呟いた。
どうしても思い出さなければいけない記憶ではない。
勇人を好きな記憶がなくても生きていける。
新しい恋をして、幸せになれるかもしれない。
だけど勇人のあの目を見る度に思い出したいという気持ちが沸き上がる。
苦しくなる程悲しい色の目。
見つめられるだけで、どれほどの思いでいるのか分かる気がした。
楽しい時は楽しいリズムを、悲しい時は悲しいリズムを、正直に、正確に刻む。
勇人の話を聞いてから、由紀は胸の音ばかり聞いていた。
心が覚えてる恋しい気持ち。
それが刻まれてる気がして。
だけど勇人といても、他の誰かといても、鼓動は一定のリズムしか刻まない。
記憶がなくなるということは、自分が全てリセットされる事なのだと思い知らされる。
「好きだった事を思い出して、何がしたいんだろう…」
ふと呟いた。
どうしても思い出さなければいけない記憶ではない。
勇人を好きな記憶がなくても生きていける。
新しい恋をして、幸せになれるかもしれない。
だけど勇人のあの目を見る度に思い出したいという気持ちが沸き上がる。
苦しくなる程悲しい色の目。
見つめられるだけで、どれほどの思いでいるのか分かる気がした。


