その日から、由紀は毎日日記を読み返していた。
兄との事以外にも、友人の事、両親の事等がたくさん書かれた日記。
読んでいると相手の事が分かる。
母親が笑い上戸な事。
父親が酔うとお小遣をくれる事。
惚れっぽくていつもフラれる友達。
何かと絡んでくる男の子。
顔だけしか分からない人に命が吹き込まれていくような感覚だった。
「おはよう、由紀ちゃん」
母親は毎日由紀を確かめる様に顔を覗き込む。
日記にあるような笑い転げる姿など見せない。
それだけ心配してくれて、気が抜けないのだろう。
「由紀、体は平気か?」
父親は朝晩決まってそう聞く。
毎晩の様に飲んでいたお酒も量が減り、上機嫌で小遣いを振る舞う事もない。
みんなに心配ばかりかけている…
そう思うと切なくなった。
兄との事以外にも、友人の事、両親の事等がたくさん書かれた日記。
読んでいると相手の事が分かる。
母親が笑い上戸な事。
父親が酔うとお小遣をくれる事。
惚れっぽくていつもフラれる友達。
何かと絡んでくる男の子。
顔だけしか分からない人に命が吹き込まれていくような感覚だった。
「おはよう、由紀ちゃん」
母親は毎日由紀を確かめる様に顔を覗き込む。
日記にあるような笑い転げる姿など見せない。
それだけ心配してくれて、気が抜けないのだろう。
「由紀、体は平気か?」
父親は朝晩決まってそう聞く。
毎晩の様に飲んでいたお酒も量が減り、上機嫌で小遣いを振る舞う事もない。
みんなに心配ばかりかけている…
そう思うと切なくなった。