プリンセスゲーム

ご飯を食べ終わってすぐに出かける事になって、慌ただしくお隣のお宅に伺う事になった。

「橘は忙しい身だからな。居る時に会いに行かないと次はいつ捕まえれるか分からん」

言いながら、車で出かけたお隣も門から車で走らせる事十数ほどかかる所に家がある御屋敷だった。

「ありえん…」

森林浴が出来そうな森に囲まれたここは何処でしょうなんて自分にクイズを出しながらも出迎えに来てくれた橘の執事さんかな?
栗色の柔らかな色合いの髪の人が御当主まで案内してくれた。

「鹿野のじーさんご無沙汰してます。
相変わらずお元気そうで何よりです」

「翠翔君も相変わらず忙しいそうだな。
君の噂ははよく聞いてるよ」

「どんな噂か気になるけど、今日は珍しく可愛いらしいお客様がご一緒してますね?」

橘とか翠翔とか呼ばれた人はお祖父様を年の差さえ無視してじーさんなんて親しげに呼ぶ。
じゃなくナチュラルな金髪に翡翠の瞳の人が流暢に日本語を操るのは違和感を覚える。
名前だって、いくらご両親からの初めてのプレゼントでも、名は体を表すと言う言葉が在るようにはっきり言って違和感さえある。