ドレス選びは結局ブルーやグリーン、希望通りオレンジのドレスにラベンダー、ちょっと大人びたブラックだったりグレイだったり必要以上にほしいパターンを並べるも、おじい様はにこにこと私のドレス選びに付き合ってくれた。
結局ランチ用のドレスと夜用のドレス。滞在用にと何着も購入する事になってしまい気がつけば二十着以上も買っていて青ざめてしまうも、お爺様は嬉しそうに私の買物に付き合ってくれた。
靴やバッグはまたおそろいで用意するって言うのだから途方もない金額に呆然としてしまうも、お爺様はまだ買い足りないというようにカタログや見本を見ていた。
仕立て屋が帰り、最後まで付き合ってくださったお爺様に何度もお礼を言えば
「飯田から聞いてると思うが、昭人が戻ってくる事になった」
「はい。先ほどそのように窺いました」
ドレス選びのテンションを吹き飛ばすような重苦しい言葉に私はお爺様の目を見て答えた。
「色々と問題ある叔父になるだろうが、椛は鹿野家の家族なんだ。臆する事無く、いつもの通りの椛で居て欲しい」
「はい。ご心配ありがとうございます」
このことはよほどの頭痛の種なのか、さっきまでの明るい笑顔が嘘のように消えてしまった。
だけど、なんでもないというように席を立てば「部屋へ戻る」と言って戻って行ってしまった。
励ましようが判らないまま見送った後、購入したての参考書を広げて遅れた勉強を取り戻そうと問題に目を走らせるも今ひとつ集中できなく、そんな私を見てか、飯田さんがおやつにチョコレートを持ってきてくれたものを食べた後、少しうとうととしていた。
結局ランチ用のドレスと夜用のドレス。滞在用にと何着も購入する事になってしまい気がつけば二十着以上も買っていて青ざめてしまうも、お爺様は嬉しそうに私の買物に付き合ってくれた。
靴やバッグはまたおそろいで用意するって言うのだから途方もない金額に呆然としてしまうも、お爺様はまだ買い足りないというようにカタログや見本を見ていた。
仕立て屋が帰り、最後まで付き合ってくださったお爺様に何度もお礼を言えば
「飯田から聞いてると思うが、昭人が戻ってくる事になった」
「はい。先ほどそのように窺いました」
ドレス選びのテンションを吹き飛ばすような重苦しい言葉に私はお爺様の目を見て答えた。
「色々と問題ある叔父になるだろうが、椛は鹿野家の家族なんだ。臆する事無く、いつもの通りの椛で居て欲しい」
「はい。ご心配ありがとうございます」
このことはよほどの頭痛の種なのか、さっきまでの明るい笑顔が嘘のように消えてしまった。
だけど、なんでもないというように席を立てば「部屋へ戻る」と言って戻って行ってしまった。
励ましようが判らないまま見送った後、購入したての参考書を広げて遅れた勉強を取り戻そうと問題に目を走らせるも今ひとつ集中できなく、そんな私を見てか、飯田さんがおやつにチョコレートを持ってきてくれたものを食べた後、少しうとうととしていた。


