そんなわけで、今日も私は差し出された手を取り、その胸に引き寄せられ、ゆっくりとその人を見上げるのだった。
黒いタキシードのよく似合う飯田さんの導きにより、今日もワルツを踊る。
師が良いせいか、さすがと言うか。人並には踊れるようになったせいか飯田さんの足を踏む事はなくなった。
この頃は日々体に覚えこませるように踊っていたりする。
まるで、夏休みのラジオ体操の如く朝からワルツを踊る。
限りなく健康的な朝だ。