これから自分がどうなるのか、先頭を走るギュスターヴのカンテラの火を見ながら不安で不安でどうしようと王子のマントを握りしめていた。

「馬が怖いのか?」
私はううん、と横に首を振る。
「なら、どうした?」
王子が耳元でささやいた。

「私、これからどうなるの?」
王子を見上げると、王子の顎が私の頭を軽くなでる。
私の声は少し震えていたと思う。

ザザザッ。
草の中を馬が進む。

「心配するな、女の名無しを放り出す事はしない。」
銀髪のライオンが優しい声で言うから、少し涙がでた。