こんなにも春休みを心待ちにした事は今までなかったかも知れない。



それほど今の状況は私にとっては苦痛だった。
でも私の噂は思っていたよりも早く、過ぎ去る事になる。



「澪!!大変!!大変!!」



その日も朝からみんながざわついてて、また何??って思った私に舞い込んだのは突然のニュースだった。



「凌治君、別れたんだって!!」



え?凌治が??



『うそ?』

「本当!!ずっとズルズル続いてたのを突然ばっさり!!朝からミクが泣いててもー大変。」



私の噂なんて一瞬で吹っ飛んだ。

特に女子がすごくて…自分に来たチャンスと言うように張り切ってて、そこらかしこから凌治の名前が聞こえてくる。


凌治や凌治の彼女には悪いけど、内心自分の周りが落ちついてホっとした。



その日凌治は来なかった。