瞼の人-マブタノヒト-


『ママ〜ちょっとコンビニ出てくる〜。タケがいるかもだし、いないかも〜〜』

「何〜それ。あんた達本当にいくつになっても仲良しね。気をつけてね〜〜」


自分でも言いながら何だこの説明って思ってた。


ママは昔からタケの事が大好きで、何故かタケの名前を出すと二つの返事で返ってくる。


タケいわく「俺は信用されてるからなっ!!」って自信満々に言ってるけど、ママ信用する子絶対間違ってるよ。


まぁ、そのおかげで助かってる事も多いから言わないけど。




『…寒っ。』

家からコンビニまでは2分もかからない距離。
だけど寒さを感じるのには十分だった。


白くなる息が嬉しかった。