「ううん。なんでもない…」



首を横に振った。




『死神見習いだよ。』





『殺すつもりだった』







『それでも好きって言えんの。』









「はあ…」



大きくため息をつく。




あのとき泣いてしまったのはなんでだろう。



死ぬことが怖かったのかもしれない。




でもそれ以上に、



信じてきたものに裏切られたというか、



急に何もなくなったような、




そんな気持ちになって、



悲しくなってしまった。




あれから全然先輩には会ってないし…




こんな話、



誰にも出来ないしなぁ…


誰にも出来ないし、誰も信じてくれないだろうなぁ…















あ、



ひとりいた。


いるけど…




「なに、ミューちゃん?」


「……なんでもない。」



なんか言いたくない!