「残念だけど、僕は美羽が思ってるようなヤツじゃないよ。」


「え?」





「美羽の言うとおり、僕は、死神見習いだよ。」









死神…見習い…







「美羽と仲良くしてるのも、美羽の命を取りにきたから。元々美羽は今年の七夕に死ぬことになってたから、僕はその日に美羽を……」








「殺すつもりだった。」





ころ…………す。





「僕は本当は美羽のことなんか好きじゃない。僕が好きだったのも欲しかったのも、命だけ。」






「それでもまだ僕のこと…」















「好きって言えんの?」







初めて見た先輩の冷たい表情。


目をそらしたくなるほどの凍ったような冷たい眼差し。




あたしは、何にも言えなくて、



気付いたら、目からボロッて、








大きな涙がこぼれていた。