「ッぎゃあああぁぁっ!」
「何何、何事!?」
耳をつんざく悲鳴を絞りだした央をみんなが覗き込んだ。
最近静かな海斗までソファーから首を伸ばしている。
あたしは原因がわかっているから黙ってテーブルにフォークを並べた。
「ピーマンがぁ…。」
「ピーマン?」
「ピーマンが入ってんじゃん由宇希!」
テーブルに突っ伏していた央はガバッと起き上がってテーブルを叩いた。
「あたしは入れてないとは言ってないもん。」
「俺は信じてたのに。」
ああ、そんなことかとみんなが散らばる。
「俺には深刻な問題なんだよッ。」
「あーハイハイ。」
「……ピーマンぐらいで。」
美喜さんだけならず、岩谷さんにも言われ、央は今度こそ潰れた。
「他にピーマン嫌いな人いる?
人数次第では入れる回数減らすけど。」
と、珍しく川端さんが手を挙げた。
今までなら意思表示はほとんどなかったから驚いた。
「川端さん、苦手なの?」
訊くと、無表情のまま頷いた。
…ちょっとこっち向くとか、声出すとかしてよ!
なんかあたしは一気に気分が悪くなった。
理由を詳しく言えないけど、無性に苛立つこの態度。
この3ヶ月でうんざりだ。
猫背で正座をして一人離れて座っている川端さんにチラッと視線を投げる。
ちょっとはこっちの不満に気付いて。
唇を噛みながらそう願った。
「由宇希。」
その時、美喜さんにちょいちょいと呼ばれた。
不思議に思いながら寄って行くと、耳元で小さく囁かれる。
「今イラッときた?」


