同居ゲーム

央も心配なんだろうか。



今まで岩谷さんがキレたり、美喜さんやあたしが怒ったり、央が拗ねたり、川端さんが黙りしたのはあったけど、海斗の様子がおかしかったことはなかったからなぁ。



「お願いね、央。」



うっし、と気合いを入れて、央は立ち上がった。



「変に聞き出そうとしないでよ。
さりげなく、あくまでさりげなくね。」


「お、おう。」



いつもより少しギクシャクした足取りでソファーに近づく央。



今やソファーはほとんど海斗が占領していた。



央はボスッと海斗の枕元に座った。



小さな低い声で話し掛けているのでここまで聞こえない。



広い間取りを少し恨んだ。



「何話してんだろう。」


「聞こえない〜。」



唇を噛んで、耳をそばだてる。



かろうじて、「どうした?」や「…相談」などの言葉の端々が聞き取れた。



もっと、声大きくしてよ。



「…ねぇ、由宇希。」


「何?」


「あんた料理の方は大丈夫?」



美喜さんの言葉に飛び上がる。



「あ"あ"あ"ぁぁっ!」



火、つけっぱなしだった!



急いで火を止め、中を覗き込む。



今日のカレーは…少し黒い。



「やっちゃった…。」



最悪だ……。